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睡眠時無呼吸症候群について 2

2024.02.21

学会・研修

こんにちわ、つきみ野歯科医院の平井です。前回に引き続き、ドバイで行われた国際歯科大会での講演を参考に紹介していきたいと思います。
今回は睡眠時無呼吸症候群の治療についてです。
主に
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)と歯科のスプリントが広く使われています。それぞれのメリットとデメリットを以下に示します。
CPAPのメリット
1.高い効果性: CPAPは睡眠中の気道を開いて呼吸を維持するため、効果的にSASを治療します。多くの場合、効果はすぐに現れ、症状の改善が期待できます。
2.広範な適用: 重症のSAS患者や他の治療法が効果的でなかった患者にとって、CPAPは有効な選択肢です。重症度にかかわらず、ほとんどの患者に適用可能です。
3.継続的な支援: 患者が装着したまま睡眠する必要がありますが、CPAPは連続的な正の気圧を提供し、安定した呼吸を確保します。

CPAPのデメリット
1.装着の不快感: 一部の患者にとって、CPAPのマスクや装置の着用は不快であり、就寝時の快適さに影響を与える可能性があります。
2.移動の制限: CPAP装置は、持ち運びが面倒であり、旅行時や外出時に制約をもたらす場合があります。
3.コスト: CPAP装置は高価であり、保険適用外の場合は高額な費用がかかることがあります。

歯科のスプリントのメリット
1.装着の容易さ: スプリントはマウスピースの形状であり、装着が比較的容易です。特にCPAPが不快な患者にとっては、選択肢として魅力的です。
2.コンパクトさ: CPAP装置よりも小型で持ち運びや保管が容易であり、移動時の便利さがあります。
3.副作用の少なさ: CPAPと比較して、スプリントは副作用が少なく、口腔内の痛みや乾燥などの問題が比較的少ないです。

歯科のスプリントのデメリット
1.効果の個人差: スプリントの効果は個人差があり、全ての患者に対して同じように効果的ではありません。
2.定期的な調整が必要: スプリントは時々調整が必要であり、歯科医院を定期的に訪れる必要があります。
3.治療期間の不確実性: スプリントを使用しての治療期間は個々の症状や患者の状態によって異なり、予測が難しい場合があります。

総合的に、CPAPと歯科のスプリントはそれぞれメリットとデメリットを持ちます。患者の状態や好み、生活スタイルに合わせて適切な治療法を選択することが重要です。医師や歯科医との相談を通じて、最適な治療計画を立てることが肝要です。

平井

執筆者

平井

つきみの歯科医院

副院長

2004年神奈川歯科大学歯学部 卒業。
2011年からつきみ野歯科医院に勤務して以来、地域の皆様の”歯の健康”をお守りしてまいりました。
スタッフブログでは当院の診療内容についてや、スタッフ、医院の様子なども楽しく更新していきますので、 ぜひ御覧ください。