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自分の口の中を知りましょう

2023.08.25

コラム

多くの人は、治ったはずの治療済みの歯にトラブルが起きて歯を失います。
そのためには、治療済みの歯に注目することが大切です。
今のままのやり方で良いのか?このままだと将来の自分の歯はどのくらい残るのか?
どうして治療をする必要になったのか考え、振り返ってみましょう。

実はむし歯は穴が開く前から始まっています。
甘いものを食べた後、細菌が生み出す酸によって歯の表面からミネラル(カルシウム・リンなど)が溶け出すことで歯の表面が薄くなり、黒く透けて見えるようになります。
その薄くなったところへ食事などの嚙む力が加わり、歯に穴が開いてしまうのです。

多くの人はここで「むし歯かも!?」と思い、歯科医院を受診します。

しかし、むし歯は早期治療が望ましいとは限りません。
一度治療してしまった歯は、脱離や破損、二次カリエスのリスクが高まります。
特に溝の中のむし歯は注意が必要で、変色していても虫歯が存在する確率は22%程度だと言われています。

歯面では日ごろから脱灰と再石灰化が繰り返されていて、治療に踏み出す前にそのベストバランスを取り戻せば、全てが再石灰化しなくても削る面積を小さくできる可能性があります。
さらに口腔環境が良くなり歯肉が引きしまることによって出血が減るため、より正確な治療が可能になるのです。

穴が開くよりもっと早い段階で、自分の口の中で起きていること、今後起きそうなことに気付いて確認することがスタートラインなのだと思います。
定期的に歯科を受診し、自分の口の中を自分事として意識してみましょう!

執筆者

歯科衛生士