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今、自分の歯は何本ありますか?

2021.12.13

コラム

ご自身の歯が何本あるのか知らない患者さんは意外と多いです。
歯は、年齢とともに減少する傾向にあります。過去に治療して治ったはずの歯にトラブルが生じ、治療を繰り返すことで歯を失っていくのです。
しかし口腔内の状況や虫歯・歯周病のリスクを知り、定期的なメンテナンスを行うことで歯の喪失はかなり防げます。
いつ、どのような状況で治療を受けたのか?
このままいくと将来的に残存歯数はどのようになっていくのか?
まずは自分の歯に関心を持ち、現状を知ることが大切ですね。
「あれ?虫歯かな?」
なぜ虫歯ができるかご存じですか?
原因には3つの要素があります。歯の質・細菌・糖質です。この3つが重なり、さらに時間が経過すると虫歯ができてしまいます。
細菌は甘いもの(糖質)が大好きで、それを食べて歯を溶かす酸を排出します。酸が歯を溶かすこと(脱灰)で虫歯ができます。
酸から歯を守るためには口の中に留まる糖を無くしてあげて、溶けた歯を元に戻してくれる再石灰化の力で助けてあげることにより、虫歯リスクを減らせます。
「攻撃要因と守備要因」
歯に対する攻撃要因としては、細菌・プラーク量・飲食頻度など、守備要因としては唾液・プラークコントロール・フッ素化物応用などがあげられます。
攻撃と守備のバランスを守備(再石灰化)が優位になるよう歯の表面をきれいにし状態を整えると歯は硬くなり、歯肉は引き締まり、虫歯の部分が明らかになってきます。それから修復治療を行えば、歯を削る本数や範囲が少なくなるというメリットにつながり、また歯肉からの出血もコントロールされるので、より正確な処置が可能になるのです。
初期虫歯に関しては、「様子を見る」「削る」の2択だけではマネジメントとして手薄であり、個人にあった予防対策を立てる必要性があります。ご自身の生活の中で口腔内の攻撃力と守備力のバランスの不一致が起きていないか理解しておくことが大切です。
歯医者や歯科衛生士からの歯磨きアドバイスは「歯ブラシは1日3回するようにしましょう」「歯間ブラシを使いましょう」など一方的に伝えていただけということが多くありましたが、これからは患者さん自身に自分の口の中の状況や虫歯の成り立ち、治療の流れを知ってもらうことで口腔内にたいする意識が高まり将来的に虫歯ができにくくなり、残る歯の本数も増えるのではないかと思います。

平井

執筆者

平井

つきみの歯科医院

副院長

2004年神奈川歯科大学歯学部 卒業。
2011年からつきみ野歯科医院に勤務して以来、地域の皆様の”歯の健康”をお守りしてまいりました。
スタッフブログでは当院の診療内容についてや、スタッフ、医院の様子なども楽しく更新していきますので、 ぜひ御覧ください。